【新しく教職員になられるみなさんへ】

 新しく教職の道をスタートされることになり、本当におめでとうございます。子どもたちの夢と父母や地域の願いを受け止め、一緒に教育をつくっていく同じ仲間として心からお祝い申し上げます。

 東日本大震災から三年がたちました。にもかかわらず、いまだに行方の分からない方がいます。仮設住宅や仮設の校舎での学校生活を余儀なくされている子どもたちもたくさんいます。さらには、原子力発電の事故による放射能汚染によって命の危機を感じている方もたくさんいます。県内にも多くの方が避難されてきました。被災者のみなさんの心境を考えると、一日も早い復興、そして何よりも子どもたちが元通りの学校生活を送られるよう願うものです。そのために、私たちは、全国の仲間とともに支援活動を展開しているところです。

 さて、初めての新学期を迎えられることで、子どもたちとの出会いに胸を膨らませるとともに、「大丈夫かな」という不安を抱いておられるかもしれません。教育をめぐる情勢をみると、課題が山積みしており、それが教育現場に様々な形で表れています。
 「いじめ」や「体罰」問題、社会全体の貧困と格差が家庭や子どもたちの生活にも影響している問題。また、新学習指導要領の実施、教員免許更新制度、教職員の評価システムなどによって、学校はますます忙しくなり、私たち教職員が落ち着いて子どもたちと向き合うことができなくなってきています。何よりも新しく教職に就かれた方は初任者研修制度によって、1年間現場にいながらも、子どもたちから離されて研修を受けなければなりません。

 しかし、私たちはこうした中でも、いつも子どもたちの健やかな成長を願って教職員間で協力しながら日々の教育活動を進めています。私たち全山形教職員組合は、子どもと父母、教職員の願いを結集し、ゆきとどいた教育の実現、教職員の労働条件の向上を目指して活動しています。
 子どもたち一人一人を大切にした指導ができるようにと少人数学級を全国に先駆けて山形県で実施させたり、育児休業制度を実現させたり、よりよい初任者研修制度になるように改善させたり、臨時教職員の待遇を改善させたりと活動してきました。また各種学習会を開催したりサークル活動を応援したりと、先生方の教育実践をサポートしています。
 あなたの組合加入が、さらに山形の教育を前進させることにつながります。是非、子どもたちのために一緒に活動をしていきましょう。

 詳しいお問い合わせは、下記の組合事務所までお願いします。
■全山形教職員組合(県全体)  023−608−3520
■東置賜職員組合(東置賜地区)0238−43−2179